[ヤン・ヒョンソクの酔中トーク①]BIGBANGは家族、再契約に異見はないと思う

2015-08-05 10:59 am
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[일간스포츠=엄동진 기자] YGエンターテインメントのヤン・ヒョンソク(45)代表はいつも話題の中心に立たされる。

YGが新しい事業に乗り出すときも、所属アーティストが新しいアルバムをリリースするときも、新アーティストを迎え入れるときも常にヤン代表の話はついてくる。その大きい存在感のせいで誤解を招くことも多々ある。「YGはヤン・ヒョンソク一人によるプロダクション」とか「SMはシステムが作るが、YGはヤン・ヒョンソクが作る」とか。

妬みの視線からも自由ではない。特にBIGBANGが今年5月から『MADE』連作シリーズを発表し、毎月音源チャートを席巻してからは「K-POP界のマフィア」ともいわれている。さらに、TABLOが立ち上げたレーブル「HIGHGRND」が弘大付近のクラブで大活躍中のインディーズバンドHyukohを迎え入れたことで「ついにインディーズ市場にまで手を出した」という非難の声も出ている。

YGで展開している事業はどうだろう。アパレルブランド「ノナゴン」をランチングしたほか、CJのブランド戦略顧問を勤めたノ・ヒヨン代表を引き抜き、別途の法人「YG FOODS」を設立した。弟のヤン・ミンソク代表は最近ゲーム事業も手がけている。弘大前の街はすでに「YG化」している。10年前まではただのエンターテインメント会社がこういった成功を上げるとは想像すらできなかった。それを実現させたのがヤン・ヒョンソク代表だから、一人によるプロダクションといわれても仕方がないかもしれない。

ここまではビジネスの話。身体が10個あっても足りないだろうが、原点は音楽プロデューサー。所属アーティストの新アルバムのリリースに最も力を入れる。企画の段階から参加しているSBSの『K-POPスター』はひょっとすると一番ストレスのたまる仕事の一つかもしれない。そして2人姉弟の家庭を背負っている。考えただけでも疲れそうな人生だが、彼は相変わらずエネルギーに満ちていて、「オーナー」ならではの余裕も備えている。頭の中では明日描ける青写真まで構想しておいてベッドに入る人、それがヤン・ヒョンソクだろう。

今回の酔中トークの主人公は、YGのヤン・ヒョンソク代表。待ち合わせの時間と場所を決めて質問事項をまとめているうちに、何て無意味なことをしているのだと思った。彼は質問したいことが山ほどあるイシューメーカーではないか。ヤン代表は、K-POP界の最上位に立っている者として、嫉妬されて当然の存在なのか。1996年に同プロダクションを立ち上げて音楽プロデューサーとして活動し始めてから今年で20年。世界中で最もユニークなプロダクションとして定着したYGのヤン・ヒョンソク代表は、現在どのような評価を得られるべきだろう。

ヤン代表が最近オープンした弘大付近の「サムゴリプジュッカン(交差点肉屋)」でインタビューを行った。モダーンなインテリアと韓国伝統風に紙で包んだ肉の組み合わせ。ちょうどいい加減に出来上がった淡白な焼肉の味まで、そのすべてにヤン代表とYGの「色」が活かされているものだから、改めて驚かざるを得ない。

ヤン代表が好んで飲むというジョニーウォーカー・ブルーラベルを飲みながら、酔いが回ってきたところで少しアグレッシブな質問を投げてみた。彼はすべての質問に対して回避せずに答え、明らかなメッセージを投げ返した。一世を風靡したアーティストから一世をリードしていくプロダクションの代表に上り詰めた人物。インタビューが終わる頃、「なるほど、ヤン・ヒョンソクのネームバリューはそれなりの理由があるんだ」と気づいた。

▶「BIGBANGとは20歳離れているが、彼らといると楽しい」

-BIGBANGが毎月新曲を発売していることで、YGの独占に対する非難も聞こえますが。

「誰が何といってもBIGBANGが韓流をリードする国内の代表格なのは確かです。なのに3年ぶりにアルバムを発表しました。YGとしても色々難問を乗りこえたアルバムですので、ほかのアーティストのように一過性のプロモーションで活動するよりは、収録曲の全体をうまくプロモーションしたかった。ワールドツアーの規模もますます大きくなっているし、できるだけアルバムの全曲のMVを製作して世界中のファンに届けたいと思いました。『IF YOU』『SOBER』はワールドツアーのためテレビ番組への出演ができなかったですね。国内ファンの皆さんは不満が多いと思いますが、私からお願いしたいのはBIGBANGは国内市場に止まる代わりに、国内コンテンツの優秀性をアピールするために世界中を対象にプロモーション活動を行っていることを理解していただきたい。BIGBANGだからこそできることでもありますから。」

-BIGBANGのプロモーションのため、ほかのYG所属アーティストのカムバックが遅れてしまうのでは。

「現在YGはBIGBANGが率いているといっても過言ではありません。BIGBANGのおかげでWINNERとiKONなど後輩アーティストが知られているのも事実です。3年ぶりのアルバムなだけに優先的にベストを尽くすことが重要だと思います。ほかのアーティストも新アルバムの準備に励んでいますよ。9月からは次々と出していく予定です。BIGBANGのせいでアルバムの発表が遅れるのではなくて、ウィンウィン戦略のひとつだと見てください。」

-YGがその他プロダクションにとっては共同の敵となっていますが。

「どうして敵だというのかよく分かりません。YGはオリンピックの時もワールドカップの時もアルバムを出しました。他社のアーティストを念頭においてアルバムを出したことはありません。むしろ手強い相手を回避しなかったことで話題になったことだってありますよ。国内のすべての芸能プロダクションのうち、音楽番組への出演回数が最も少ないのがYGだと思います。この点が国内ファンの皆さんの一番の不満でもありますが。もちろん国内の活動も重要ですけど、今は優れたコンテンツさえあれば、ユーチューブを通じて自然に知られる時代なので、国内のテレビ番組に出演するかどうかよりも、優秀なコンテンツ作りにもっと時間をかけてさらなる市場を目指したプロモーションを行っているわけですよ。むしろYG所属のアーティストが音楽番組に出演していないのだから、他社所属のアーティストにとってはチャンスだと思いますけど。」

-中でもSBSの番組に多く出演されていますが。

「否定はできません。この7~8年間はほとんどSBSとやってきました。私が『K-POPスター』に出ているからそういった声も多いと思いますが、だからといってKBSやMBCと仲が悪いわけではありませんよ。SBSの舞台演出がYGの追及する方向性と最も合っているだけで、仲がいいか悪いかの問題ではありません。音楽番組への出演をあまりしないのはYGの昔からの信念で、週1~2回の出演がベストだと思いますが、舞台演出が一番いいと判断したSBSとMnetに出ているだけです。すべての音楽番組に出演してしまうと、アーティストはほとんど毎日を音楽番組への出演に時間を費やしてしまいがちです。新しい何かを準備する時間とか体力とかなくなるんですよ。」

-BIGBANGが再契約を控えていますが、YGとBIGBANGがともに描いていく青写真が残っていますか。

「G-DRAGONとSOLの場合、13歳の時にYGに入ったから、すでに15年近くいっしょにやってきました。20代半ばの2人は人生の半分以上をYGで送っただけに趣味も似ていたり、共感ができたりするのは当たり前だと思います。似た者同士だというのがYGの一番のメリットかな。20歳離れていますが、私は彼らといると楽しい。最近の若者たちが考えていることを聞いていると自分も勉強になりますし。YGの力はお互い好きな情報を共有し、共感することだと思います。」

-T.O.Pが最近ある番組でYGとの再契約についてネガティブなコメントをしましたが。

「バラエティー番組だから、冗談をしたと思います。BIGBANGはYGというシステムの中で滋養分を取り入れて育ちました。私は木が好きで自宅でも育てていますけど、木も植えられた場所が変わってしまうと病気になったり、枯れてしまうと聞きました。自分はあまり表現しないタイプなんですが、10年以上をいっしょにやってきたBIGBANGはすでに家族のような存在なので、異見はないかと思います。万が一、BIGBANGがYGを離れて独自の世界を広げたいといっても手伝いますよ。うそじゃない。以前、ある投資家から‘もし、WHEESUNG・GUMMY・SEVEN・LEXYが契約解除となると、あなたとYGの未来をどう信頼すればいいのか’と聞かれたことがありますが、非常に保守的な質問だったと思います。結局その投資家とはいっしょにできませんでしたね。でも、それからBIGBANGと2NE1がデビューし、PSYとEPIK HIGHなど多くの所属アーティストが優れた成果を上げたように、新しいことに対する好奇心と明日に向けた目標がもっと重要だと思うタイプなので、今自分に与えられたことだけに最前を尽くしたら、いい結果はついてくるものだと信じています。これは傲慢ではなくてDNAのようなものです。BIGBANGにはこれからも長寿するグループになってもらいたい。来年で10年目を迎えますが、ローリングストーンズのように年をとってもBIGBANGの名で長く活動してほしい。その傍らから彼らを支えたいのが私の希望です。」

-WINNERのファンは不満が多いと聞きましたが。

「会社がBIGBANGとiKONに配慮するばかりだという誤解がありますけど、本当に誤解に過ぎません。BIGBANGとWINNER、iKONはみんな男性のグループだから3兄弟に例えるとすると、いずれもしっかり育てなければならないという義務感、責任感は同じです。まだ明らかにしてはいませんが、WINNERのアルバムの準備に力を入れていますので、早いうちに朗報が伝えられればと思います。WINNERとiKONが同じ時期に活動することはデビュー前からぜひ実行してみたい計画でもありましたから。」

-最近のようなガールグループ・ブームの中で、2NE1も懐かしむ人も多いですが。

「私もそうですよ。2NE1の歌が聞きたい。2NE1のようにユニークな音楽ができるグループはめったにないですから。まず、CLのアメリカデビューが間近になっていますので、CLがうまくできれば2NE1のカムバックにもいい影響を与えられると思います。」

-PSYもヤン代表のことを怖がると聞きましたが。

「優しくて親しみやすい兄でありたいと同時に怖い兄でありたい気持ちもあります。歌手は、人気が高まれば高まるほど重い責任感も感じなければならないし、会社はルールと自制を強化しなければならないと思います。心の中ではすべてのアーティストが好きで尊重していますが、ある程度の距離感は維持することも必要だと思いますよ。それは親子の関係でも同じです。」

2015. 8. 5.