BIGBANG、音楽を越えたスタイルリーダー_大阪ホットピープルを引き付けた力

2013-12-02 11:48 am
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[일간스포츠= 이경란] 「日本に進出した韓国歌手は日本のおばさんファンのおかげで食っていける」という言葉が通用していた時期があった。韓国の歌手が日本市場の開拓に本腰を入れたのは2000年代前半からだった。 当時の主な顧客層は若い10~20代のファンよりは中年のおばさんファンたち。韓国歌手が日本で行うコンサート会場では、きちんとお洒落をした日本のおばさんファンたちが「オッパ~(お兄さん)」と叫ぶ場面を容易に見かけられる。当時日本で人気を得た韓国歌手は日本の歌手と違うところをアピールするよりは、J-POPの真似をすることに力を入れた。日本のスタイルが韓国のそれよりカッコいいと思われていた時代だった。

あれから10年以上が経った今、日本でのK-POPの位置づけはずいぶんと変わった。この10年間、第3世代アイドルと呼ばれる若いK-POP歌手が日本に進出した。彼らは日本のファンの好みを考慮しながら、それぞれの個性を生かした韓国スタイルをアピールする方向へと徐々に進化した。

ホットなファッションとスタイルの第1人者とも言えるグループBIGBANGのコンサートが、11月29日~12月1日、京セラドーム大阪で行われた。3日間3回の公演で約15万人の関西地方のファンたちを集めた。この地域でのコンサート初日の29日、京セラドームの前を埋め尽くした5万人余りの人波はスタイルリーダーと呼ばれるBIGBANGの日本での人気ぶりを実感させた。大阪の10代後半~20代のファッションピープルが揃ったコンサート会場はまるで人気クラブの光景を思い浮かばせた。G-DRAGONに負けないようなお洒落をした彼らはBIGBANGが好きな理由を口を揃えてこう言う。「彼らの音楽やダンス、そしてファッションがとてもクールでカッコいい。スタイルをリードするホットなグループだ」と。

▶ファンの年齢層が若くなった

BIGBANGのファンの年齢層は10代から20代前半である。流行に一番敏感なトレンドセッターがその中心である。もう一つの特徴は、他のグループに比べ男性ファンの割合がかなり高いということだ。彼らが注目するのはダンスや音楽だけでなく、BIGBANGならではの洗練されたスタイルやファッションである。コンサート会場にはホットなヒップホップスタイルのスタイリッシュなファンがほとんど。他のK-POPグループのファンとも多少違う感じである。コンサート会場を訪れたタクマ・ヒトミ(22、女性)氏は、「BIGBANGの歌やダンス、ファッション、すべてがカッコいい。周りのBIGBANGファンたちとクラブによく行くけど、BIGBANGの歌さえ流れると、一気に盛り上がる」と述べた。10代の男性ファン、藤井ユウマ(16、男性)氏は「小学校の時からずっとBIGBANGが好きだった。一番カッコいいのは、スタイリッシュな音楽性とファッションだ」と話す。

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会場だけでなく、BIGBANGのコンサートが行われた先週末、大阪心斎橋の繁華街にはBIGBANGのファンでごった返ししていた。高級ブランドショップが立ち並ぶ通りで見かけた「ファッションピープル」たちは、約束でもしたかのようにG-DRAGONのバンダナやショルダーバッグなどBIGBANGのMDグッズを身にまとっていた。彼らはBIGBANGのスタイルを頭から足のつま先まで真似していた。あの昔、韓国歌手のスタイリストたちが暇さえあれば、日本に渡って、日本の歌手たちのファッションをコピーすることに明け暮れていた韓国歌謡界の実情を思い浮かべると、隔世の感という言葉がぴったりな気がする。

▶BIGBANGスタイルの自由さと音楽

BIGBANGの日本でのコンサートの特徴は、韓国のファンも楽しめるというところにある。韓国ですでにヒットしていた韓国語バージョンの曲が多いからだ。BIGBANGは韓国で発表し人気を集めたYGの音楽を日本語バージョンのアルバムにもそのまま収録することで、他との差別化を図った。このこともBIGBANGスタイルを形作るのに、大いに役立った。多くの韓国のグループは日本ファンの好みに合わせて、新しくタイトル曲を選定しアルバムを出す傾向があったが、BIGBANGはYG所属のプロデューサーやメンバーが作った曲で日本に進出した。

2011年当時エイベックスとYGエンターテインメントが共同で作った現地法人のYGEXを設立する時、YGの代表ヤン・ヒョンソク氏は「エイベックスの代表に会って、YGの音楽スタイルを日本に合わせることはしないと言った。日本側からも“YGの強みはその斬新さにある”と、我々の意向を尊重してくれた。従来のK―POPを越えた‘YG POP’の新トレンドを作り出してみせる」と明かしたことがある。

こうした基調を維持したことで、BIGBANGの自由さやスタイリッシュな音楽趣向、パフォーマンスがそのまま日本市場にも伝わることができた。YGジャパンのある関係者は、「日本市場では元々日本向けの歌を新しく作らないと、アルバム販売量が伸びない傾向があった。だが、BIGBANGはYG型音楽スタイルを諦めなかった。そのことがむしろ、BIGBANGがK-POPやJ-POPスタイルという型にはまらず、有名な海外のポップスターのように思われるようになったのではないかと思う。洗練されたBIGBANGならではのスタイルを日本のファンたちにまで届けることができた」と説明している。

この日のコンサート会場でもメンバーたちの個性豊かで自由なステージが際立っていた。「HaruHaru」、「ブルー(Blue)」、「LaLaLa」「BIGBANG」などの韓国語バージョンのヒット曲からスタートしたBIGBANGは、各メンバーのソロステージでもそれぞれの個性を生かし、ファンたちと一つになって雰囲気を盛り上げた。初めてのワールドツアーで約57万人のファンが集まり、高い集客力を証明したG-DRAGONは「CROOKED」、「クレヨン(Crayon)」を歌い、ソルは「リンガリンガ(RingaLinga)」で優れた歌唱力とパワフルなパフォーマンスを披露、T.O.Pはソロ曲「DOOM DADA」でカリスマあふれるラッパーの実力をアピールした。D-LITEもオリコンのウィークリーアルバムチャートで2位を占めたソロアルバム「ディスカバー」の収録曲の「ウィングス(WINGS)」 を、V.Iはオリコンのデイリーアルバムチャート1位となった「Let‘s Talk About Love」の収録曲「僕を見つめて」を歌い、それぞれソロステージを飾った。続いて、「ファンタスティックベビー」、「嘘(Lie)」、「Tonight」のアンコール曲まで、約30曲を歌い、3時間にわたってステージを盛り上げ、観客を魅了した。

コンサートを観た高橋アヤコ(18、女性)氏は「BIGBANGはJ-POPとはまた違う音楽を聞かせてくれる。YGならではのスタイルがある。ただ“カッコいい”だの“すごい”だの、という言葉では表現できないほどカッコよく、カリスマあふれる5人のメンバーを見ていると、胸がドキドキする」と話す。

先月16~17日、埼玉の西武ドームから始まったBIGBANGの日本ドームツアーは来年の1月にまで続く。海外の歌手としては初めての日本6大ドームツアーで、合計77万1千人の観客を集める見込みである。

2013. 12. 2.